特許ライセンス費用調達ガイド
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主な調達方法
- 公的資金(補助金・助成金)
- デットファイナンス(公的融資)
- エクイティファイナンス(VC出資)
- 新株予約権(現金の代替)
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1. 公的資金(補助金・助成金)の概要
株式を放出せず、返済不要な資金を確保する手法。事業の根幹となる知財取得費用を賄う上で極めて有効です。
| 資金名称 | 組織名 | 上限額・助成率(目安) | ライセンス費用への適用 | 主要条件・戦略的備考 | URL |
|---|---|---|---|---|---|
| ディープテック・スタートアップ支援基金(STS) | 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) | 最大2億円・2/3以内 | 事業化開発費として計上できる可能性が高い。 (必ず募集要項等確認) |
NEDO認定VCからの投資が必須条件。VC調達後の次のステップとして位置づけるべき最重要プログラム。 | 制度ページへ |
| Go-Tech事業 | 経済産業省 中小企業庁 | 2年間合計で最大9,750万円 | 産学連携における技術導入費として計上できる可能性あり。 (必ず募集要項等確認) |
大学・公設試等との共同研究が前提。連携先からのライセンス導入時に有効。 | 制度ページへ |
| SBIR制度 | 内閣府・関係省庁 | 課題により異なる | 直接の対象となるかは公募要領次第。間接的な支援が豊富。 (必ず募集要項等確認) |
採択によりJFCの低利融資や特許料減免等の優遇措置が受けられる。 | 制度ページへ |
| スタートアップ知的財産支援事業 | 東京都中小企業振興公社 | 最大1,500万円・1/2または2/3以内 | 交渉関連費用は対象。ライセンス料本体は要確認。 (必ず募集要項等確認) |
東京都所在の企業限定。専門家によるハンズオン支援が大きな魅力。 | 制度ページへ |
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2. デットファイナンス(公的融資)
政府系金融機関からの低利・長期の融資。特許ライセンス費用を事業に必要な「運転資金」と位置づけて調達する戦略です。
日本政策金融公庫(JFC)
「新規開業資金」などを活用し、事業の前提となるライセンス取得費用を確保。VC調達や補助金採択までの「つなぎ資金」としても重要な役割を果たします。
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html@JPRO
3. エクイティファイナンス(VC出資)
ベンチャーキャピタル(VC)からの出資。単なる資金源ではなく、大型の公的支援への申請資格を得るための「鍵」となる戦略的手段です。
戦略的ポイント
- ライセンス取得を「競争優位の源泉」としてVCに説明する。
- VCからの投資が、公的資金獲得によるレバレッジ効果を生むことを強調する。
- 自社の技術分野に精通したVCをパートナーとして選定することが成功の鍵。
- 医療系スタートアップの場合は、AMEDの認定VCリストも参照。 AMED認定VCリスト
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4. 新株予約権(現金の代替)
ライセンス対価を現金ではなく、自社の新株予約権(エクイティ)で支払う交渉手法。創業初期のキャッシュアウトを抑制する高度な戦略です。
交渉モデル
- 特に大学からの技術移転(TLO)との交渉で有効。
- ライセンサー(大学等)も事業成功時の大きなリターンを期待できるWin-Winの関係を構築。
- 将来のVCラウンドでの評価額を基準に価値を算定するなど、公平な契約設計が重要。
参考資料:
大学による大学発ベンチャーの株式・新株予約権 取得等に関する手引き 知的財産権のライセンスに伴う新株予約権の取得を中心に@JPRO
参照資料
オープンイノベーションポータルサイト | 特許庁
契約書のひな型などが充実しており、ライセンス交渉の際に必見です。
https://www.jpo.go.jp/support/general/open-innovation-portal/index.htmlスタートアップ向けポータルサイト | 特許庁
知財戦略や支援策など、スタートアップに必要な情報が集約されています。
https://www.jpo.go.jp/support/startup/index.html@JPRO
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