アカデミア研究者がPIとして応募可能なグラントリスト
大学・公的研究機関等に所属する研究者が、法人(スタートアップ)を設立する前の段階で、自らが研究代表者(PI)となって応募できるグラントを、AMED、JST、NEDOからいくつかピックアップしました。フェーズごとにどういったものがあるかの目安にしてください。*頻繁に内容が変わりますので、応募に当たっては最新の要項を必ず確認してください。
1. 【基礎・探索】フェーズ(Gate 0-1 / TRL 1-3)
技術シーズの創出・原理検証段階。
JST|CREST
事業化・実用化に向けた初期データ取得段階。起業準備に最も適したフェーズです。
JST|A-STEP
本格的な開発段階。アカデミアが代表になれますが、企業視点が必須となります。
AMED|橋渡し研究 (シーズB)
治験・ヒトへの応用段階。高い体制要件が課されます。
AMED|橋渡し研究 (シーズC)
1. 【基礎・探索】フェーズ(Gate 0-1 / TRL 1-3)
技術シーズの創出・原理検証段階。
JST|CREST
- 目的 : 戦略目標に基づく、破壊的イノベーションのシーズ創出。
- 規模 : 5.5年 / 総額1.5〜5億円
- 特徴 : チーム型。科学的インパクトに加え、バイオDXやマテリアルなど異分野融合が強く求められます。
- 【応募要件・注意点】
- アカデミア単独チームで応募可能。
- 高い学術的独創性が最重視されますが、近年の募集領域では「将来的な社会実装」へのシナリオも評価に含まれます。
- 目的 : 画期的な医薬品・医療機器等の創出に向けた、疾患メカニズム解明とシーズ創出。
- 規模 : 5.5年 / 総額3億円
- 特徴 : チーム型。「医療応用」という出口が明確であることが必須条件です。
- 【応募要件・注意点】
- アカデミア単独チームで応募可能。
- 出口(ターゲット疾患やモダリティ)が不明瞭な純粋基礎研究は対象外となりやすいため、医療応用へのロジックが必須です。
- 目的 : 自由な発想に基づく、挑戦的・融合的な研究の推進。
- 規模 : 原則7年 / 総額5,000万円
- 特徴 : 個人型。長期的な裁量が与えられます。3年目にステージゲート審査があります。
- 【応募要件・注意点】
- 破壊的イノベーションにつながるポテンシャルがあれば、必ずしも直近の起業を目指していなくても応募可能です。
- 目的 : 疾患メカニズム解明等の領域における画期的シーズの探索。若手登竜門。
- 規模 : 3.5年 / 総額4,000万円
- 特徴 : 個人型。JSTさきがけ等との重複応募はできません(排他選択)。
- 【応募要件・注意点】
- 若手・個人研究者が対象。CREST同様、医療応用を見据えた基礎研究である必要があります。
- 目的 : 科学技術イノベーションの源泉となる、独創的な個人研究。
- 規模 : 3.5年 / 総額4,000万円
- 特徴 : 個人型。将来のリーダー育成。領域会議でのネットワーク形成も重視されます。
- 【応募要件・注意点】
- 起業志向の研究者も多く採択されていますが、あくまで「科学技術の源泉」となる研究提案が求められます。
事業化・実用化に向けた初期データ取得段階。起業準備に最も適したフェーズです。
JST|A-STEP
- 目的 : 大学等の研究成果(シーズ)の技術移転可能性の検証。
- 規模 : 1.5年 / 上限1,500万円
- 特徴 : アカデミア単独で応募可能。企業連携前のPoCデータ取得に最適。
- 【応募要件・注意点】
- 「起業」を出口とする提案が推奨されます。
- 企業との共同研究は必須ではありません。
- 目的 : ディープテック分野のシーズに対する事業化可能性の検討。
- 規模 : 1年未満 / 総額300万円以内
- 特徴 : 個人(法人設立前含む)が対象。ビジネスプラン構築や市場調査のための活動費。
- 【応募要件・注意点】
- 大学の研究費としてではなく、研究者「個人」(または設立前のチーム)として応募・契約します。
- 研究開発費ではなく「事業化活動費(調査・顧客ヒアリング等)」が主用途である点に注意が必要です。
- 目的 : アカデミア発創薬シーズの実用化支援(企業への導出に向けたデータ取得・知財強化)。
- 規模 : 通年受付 / 支援内容による(研究費+専門家によるコンサルテーション)
- 特徴 : 個人(PI)提案可。AMEDの実務者が伴走し、製薬企業が求めるレベルまでデータを補強する支援を行います。
- 【応募要件・注意点】
- 応募時点では企業連携は不要ですが、「企業への導出(ライセンスアウト)」または「起業」の意思が明確である必要があります。
- 目的 : アカデミア等の優れたシーズの実用化可能性評価、関連特許の強化。
- 規模 : 1〜2年 / 年200〜400万円
- 特徴 : 全国の「橋渡し研究支援拠点」経由での応募が必須です。実用化への第一歩となる資金です。
- 【応募要件・注意点】
- 【重要】直接AMEDに応募することはできません。「橋渡し研究支援拠点の公募・選考を通過する必要があります。
本格的な開発段階。アカデミアが代表になれますが、企業視点が必須となります。
AMED|橋渡し研究 (シーズB)
- 目的 : 実用化に向けた非臨床試験(安全性・有効性)、治験届出等の準備。
- 規模 : 2〜3年 / 年1,000〜5,000万円
- 特徴 : 企業への導出、または自ら治験を行う具体的な計画が求められます。
- 【応募要件・注意点】
- 拠点経由での応募が必須です。
- 制度上はアカデミア単独申請可ですが、採択には「導出先企業の目処」や「起業後の知財戦略」が具体的であることが求められます。実質的にパートナー候補との連携体制が必要です。
- 目的 : 革新的医療機器の原理検証から臨床評価まで。
- 規模 : 3年 / 年0.7〜1億円
- 特徴 : 企業連携が推奨されます。
- 【応募要件・注意点】
- アカデミアが代表者になれますが、出口(製造販売)を担う協力企業が参画していない場合、採択は困難です。起業して自社で開発する場合でも、製造パートナー等の確保が必要です。
治験・ヒトへの応用段階。高い体制要件が課されます。
AMED|橋渡し研究 (シーズC)
- 目的 : アカデミア発シーズの臨床試験(First-in-Human試験等)の実施。
- 規模 : 3〜5年 / 年5,000〜9,000万円
- 特徴 : 治験プロトコルの完成、GMP製造体制の確立など、極めて高い要件をクリアする必要があります。
- 【応募要件・注意点】
- 拠点経由での応募が必須です。
- 治験薬のGMP製造やモニタリング体制など、アカデミア単独では実施困難な要件が含まれます。したがって、「起業したベンチャー」や「提携製薬企業」との強固な連携体制が実質的な要件となります。